ビジネスマン、ビジネスマインド、ビジネスをする、、など会話の中でよく聞く「ビジネス」という言葉。なんとなく使っているけど本当の意味はよく分かっていない人が多いのではないでしょうか。この記事では、ビジネス初心者の皆さま向けに「ビジネス」の意味を分かりやすく簡単に解説しています。ぜひ最後までご覧ください。
「ビジネス」とは?意味や目的を【簡単解説】
デジタル大辞泉では「仕事や職業、事業、商売」を表す単語として、または「個人的な感情を交えずに利益の追求のみを目的として進める仕事」と書かれてあります。精選版 日本国語大辞典には「情熱とか人情とかを切り捨て、金もうけの手段としてだけにする仕事・事業をいうこともある。」と記載されています。「ビジネス」は情がない金儲けと訳すことができそうです。
1.仕事。職業。また、事業。商売。「サイドビジネス」
2.個人的な感情を交えずに利益の追求のみを目的として進める仕事。「ビジネスに徹する」
(引用:デジタル大辞泉「ビジネス」の解説 https://kotobank.jp/word/%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9-609899(コトバンク))
(business) 仕事。職業。事務。また、事業。商売。特に、情熱とか人情とかを切り捨て、金もうけの手段としてだけにする仕事・事業をいうこともある。
(引用:精選版 日本国語大辞典「ビジネス」の解説 https://kotobank.jp/word/%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9-609899(コトバンク) )
辞書によって「ビジネス=金儲け」だと分かりましたが、日本人的に「金儲け」は悪い・卑しいイメージがあります。読んでいらっしゃる皆さんもネガティブな感情を抱いたのではないでしょうか?
このままではビジネスは良くないことだと誤解されて終わってしまうので、もう少し深く掘り下げてみようと思います。
【ビジネス=金儲け】ビジネスをするのは悪いことなのか?【疑問】
結論、悪くない、むしろ良いことだと考えています。
「金儲け」と聞くと、「あいつはお客さんを騙して商品を売りつけているんだ」「ちょっとセコいことして金儲けしているに違いない」のようなことを想像しませんでしたか?私たちに少し卑しい心があるせいか日本人は「金儲け」には嫌悪感を示す傾向にあります。
しかし「ビジネス(金儲け)」は価値の交換と捉えることもできます。かつては同じくらいの価値のある物を交換していました。現代は資本主義です。需要(価値をほしい人)と供給(価値を提供する人)の間で価値と金銭が交換されています。
例えば、「コンビニでおにぎりを買う行為」をビジネス視点で見てみましょう。普段、何気なく行っていることも、立派なビジネス活動なわけです。
あなたは朝から何も食べておらず空腹だとします。近くのコンビニでおにぎりが売っていました。お腹がペコペコでしたが、おにぎりを買って食べられたので満足しました。
ビジネス視点で整理すると
- あなたは、空腹なので食べ物に”価値”を感じています(需要:おにぎりがほしい!)
→だから買った
- コンビニは、食べ物という”価値”を提供しています(供給:おにぎりを売る)
→購入者がいたため、お金を得られた
コンビニは、あなたに対して食べ物という価値を提供し、対価として金銭を得る活動=ビジネスを行っています。
つまり、「価値を提供してお金を得る仕組み」がビジネス(金儲け)の本質です。
金儲けと聞いてネガティブイメージを抱いた方も、ビジネス(金儲け)は日常的に私たちも参加しており、決して悪い意味を表す言葉ではないと分かって頂けたのではないでしょうか。最後になぜビジネス(金儲け)をする必要があるのかを解説いたします。
【目的】なぜビジネス(金儲け)をする必要があるのか
ビジネスの本質は「価値を提供してお金を得る仕組み」であると述べましたが、さらに”価値”を細かく分解することでビジネスの目的が分かってきます。
下図1は某製造メーカーの商品を作るところから販売するまで(お客さまの手元に渡るまで)を左から順に示したお金の流れのグラフです。
赤色部分は供給側(ここでは某製造メーカー)にとっての価値の積み上げです。青色部分は需要側(お客さま)が価値の代わりに支払った金銭です。緑色部分(青色-赤色)はこの「ビジネス」から生まれたご褒美(利益)です。
実は、価値の中にはご褒美(利益)が含まれていて、ご褒美こそが生活資金(※)でありビジネスをする目的です。
※フリーランスの場合は個人のため生活資金のイメージが付きやすいと思いますが、企業も同様に利益を投資や貯金に回しており企業存続のための資金(=生活資金)といえます。
ご褒美(利益)は本当に必要なのか
利益は急な売上減・出費、企業成長には必要不可欠です。
2020年からコロナ禍の影響により資金繰りが苦しく倒産した企業が多くあります。旅行業界では人々の自粛により旅行者が前年の9割も少なくなり大幅な売上減となりました。家電・自動車・ガラスメーカーなど各製造業界では世界的な半導体不足により製品を製造できない事態に陥り価値提供ができない状態です。食品業界でも原材料不足による仕入れ費用高騰が起きています。
これら予期しづらい売上減少や出費に耐えるためにはビジネスで利益を出して、貯金(内部留保)などをしておく必要があります。加えて、利益があれば、新商品を開発するための設備投資や研究、新たな人材の雇用など、企業成長のための先行投資もできます。
より良いビジネスを生み出すために利益は大事な要素です。
価値の定義
図1では、材料費・製造費・人件費・広告費等も「価値」として表現しています。企業側から見るとコストですが、生活者から見るとそれらも含め「価値」となります。例えば、肌触りのいい洋服が欲しい時、ポリエステルよりコットンがいいですし(材料)、適当な作りより密な編み込みの方が暖かい(製造方法)でしょう。アルバイトの人とこの道30年の職人の作り(人材)も違うだろうし、その商品を知る機会がないと購入の選択肢には入りません(広告)。
どのように価値を見出すかは個人・企業それぞれですが、企業にとってのコストは生活者目線で価値であることは忘れてはいけません。
まとめ
ビジネス初心者向けに「ビジネス」の意味から行う目的までを簡単に解説いたしました。
コンビニの例でも書いた通り、実は皆さまは既にビジネスに参加しています。ビジネスは悪いことではなく、価値を提供できる良い行いなのです。
価値さえ見いだせれば誰にでもビジネスはできます。今までビジネスを敬遠していた方はぜひビジネスにチャレンジして頂ければ幸いです。
※会社員でも企業に対して自分の価値(時間やスキル)を提供しその対価として賃金を頂いているのでビジネスを行っているといえます。生活者としても働く人としてもビジネスに参加しているのです。