「猫」ブームはいつから起きたのか?

Economy(経済・市場)

 皆さま、こんにちは。アニマルマーケターのボブです。

 今回は、「猫」ブームはいつから起きたいのか?と題して記事を起こしました。ぜひ最後までお付き合い頂けますと幸いです。


「猫」ブームと言われ始めてからしばらくの月日が経った。週末に出かけるとどこかしらで”ネコ展”、”にゃん○○”といった猫関連イベントが開催され多くの人を集めている。既に「猫」は一大コンテンツと捉えられ、2017年には”ネコがメディアを支配する -ネットニュースに未来はあるのか (中公新書ラクレ)”と「猫」コンテンツに危機感を覚えた書籍が登場するほどだ。今では当たり前の「猫」だが、いつから人気になったのだろうか?

飼育頭数でみる猫ブーム

 一般社団法人ペットフード協会の全国犬猫飼育実態調査によると、2016年に犬と猫の飼育数は同数に近づき、2017年に初めて犬を上回った。(下図参照)

一般社団法人ペットフード協会 平成30年全国犬猫飼育実態調査 Ⅲ.主要指標 サマリー p.18を基に作成

 2016年といえば関西大学の宮本勝浩名誉教授が”ネコノミクスの経済効果”と題した論文内で、2015年時点で猫の生み出す経済効果は1年間で約2兆3,162億円と発表した年だ。この頃には「猫」ブームが既に存在していたと伺える。

インターネット検索数でみる猫ブーム

 Google Trendsで「犬」と「猫」の検索数を比較してみたら、猫は2014年8月頃から急激に検索数が増えていると分かった。この年から猫ブームが始まったのだろうか?「2014年 猫」で検索してみたが、猫ブーム到来の兆しは見られず、同年に映画”猫侍”や”ねこにみかん”が公開されているが猫ブームを巻き起こす程の影響力があったとは考えにくい。

書籍数でみる猫ブーム

 Google Trends以外のデータでも「猫」ブームを探ってみることにしよう。「犬」、「猫」が書名・副題に含まれる書籍出版数推移(下図参照)を見てみると、たしかに2014-2015年で大きく数が増えているものの、2007年頃から増加の兆しが見える。もしや2007年が猫ブームの始まりだろうか?

猫と犬が付いた書籍の数
出版書誌データベース(https://www.books.or.jp/)にて書名・副題に「犬」「猫」(カタカナ・ひらがな含む)を含む書籍を2000年から調べグラフにした(2k編集)

結論

 2007年の猫の話題を探してみると、ニコニコ動画の「ねこ鍋」が55万回再生の大記録を打ち出し、テレビや雑誌でも注目されている。さらにWikipediaに猫ブームの火付け役と記載がある「たま駅長」もこの年に就任している。他にも1980年代に一世風靡した「なめ猫」が再ブレークを果たしていた。どうやら、2007年は「猫」が付く書籍出版数の多さと同様に「猫」の話題が豊富にあるようだ。「猫」ブームの始まりは2007年として良さそうだ。

考察

「猫」ブームの発生には伝え方の変化も重要な要素だと考えている。ちょうど同じころにインターネットでの新しい交流が活発になり始めている。2005年にmixiが始まり、2006年にはブログが大流行している。翌2007年にニコニコ動画がスタートし、さらに翌年2008年にはiPhone3Gが発売されている。「猫」を簡単に外部に発信できるようになったことも「猫」ブームに一役買っていると思われる。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。animal-marketing.comでは皆さまのご参考になる情報を発信していきます。今後とも、何卒よろしくお願い致します。

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